【ロシア戦闘機】スホーイSu-30MKIが日本に初飛来!

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こんにちは。
今日は2023年1月10日、茨城県小美玉市にある航空自衛隊百里基地に来ています。

本日、百里基地にはいくつか珍しい飛行機が飛来します。
インド空軍のSu-30MKI戦闘機が4機C-17輸送機が2機と、IL-78空中給油機が1機来る予定です。

これらの飛行機は「ヴィーア・ガーディアン23」という、航空自衛隊とインド空軍による合同戦闘機訓練に参加する機体です。
ヴィーア・ガーディアン23は2023年1月16日から26日まで実施され、インド空軍機は、1月10日から27日まで百里基地に展開する予定になっています。

時刻は12時30分、百里基地所属のF-2戦闘機が動き出しました。
Su-30MKIをお迎えに行くようです。

F-2は日本の主力戦闘機の1つですが、2035年ごろから順次退役することが明らかになっています。
F-2の後継機については、最近まで詳しいことは分かっていませんでしたが、2022年12月9日に、日本、イギリス、イタリアの3カ国で次期戦闘機を共同開発することが発表されました。

さて、お迎えの航空自衛隊F-2がRWY03Rから離陸していきました!

単座型(1人乗り)のF-2Aが1機と、複座型(2人乗り)のF-2Bが1機離陸していきました。

今回の飛来するインド空軍機の中で1番の注目はやはり、Su-30MKI戦闘機でしょうか。
Su-30MKIは、ソ連のスホーイ設計局が開発したSu-30をインド空軍向けに改修した戦闘機です。NATO(北大西洋条約機構)が付けた「フランカーH」というコードネームでも知られています。
「H」と区別されているのは、「フランカー」と呼ばれる戦闘機が他にも複数存在するからです。

注目すべきなのは、ソ連時代を含めロシアが開発した戦闘機が日本に降り立つのは非常に珍しいという点です。

最後にロシア(ソ連)戦闘機が日本に飛来したのはいつかというと、1976年のベレンコ中尉亡命事件まで遡ります。
ベレンコ中尉亡命事件は、旧ソ連の国土防空軍中尉ビクトル・ベレンコが乗るMiG-25戦闘機が、アメリカへの亡命を目的に北海道の函館空港へ強行着陸したという衝撃的な事件です。
その後ソ連・ロシアが開発した戦闘機が日本に飛来したことは今日まで一切無かったことを考えると、今回Su-30MKIが日本に飛来することの凄さが分かりますね!
ちなみに、ベレンコ中尉が乗ってきたMiG-25は、函館空港からC-5輸送機でここ百里基地へ輸送され機体調査の後、船便でソ連へ返還されました。

しばらくすると、飛行機が進入してきました。

インド空軍のC-17輸送機です!
C-17はアメリカのマクドネル・ダグラス社が開発した大型輸送機で、愛称は「グローブマスターIII」です。
今回は演習に必要な物資と人員を輸送してきたようです。

インドという国は軍事関係において、西側・東側どちらにも肩入れしないという独自の立場をとっています。
そのためインド空軍が運用している機材は西側・東側が混在しており、今回飛来するのもC-17輸送機がアメリカSu-30MKI戦闘機とIL-78空中給油機がロシア(ソ連)の飛行機となっています。

お、Su-30MKIをお迎えに行っていた航空自衛隊のF-2が帰ってきたようです。

F-2AがRWY03Rに着陸し、続けてF-2Bが着陸しました。

F-2Bはドラッグシュートを展開して着陸しました。
あのパラシュートみたいなやつがドラッグシュートで、展開すると着陸時の滑走距離を短縮することができます。

お、あの機影は!?
Su-30MKIの登場です!

Su-30はソ連で開発された戦闘機なので、導入している国の中にはロシアや中国なども含まれます。
そのため今回の合同訓練では、有事における中国・ロシアの航空戦力を迎え撃つため、ロシア戦闘機の情報を収集する、という狙いも当然あるものと思われます。

来ました!
インド空軍のSu-30MKI フランカーHです。

ドラッグシュートを展開しましたね。
Su-30はパラシュート2個なんですね。

Su-30MKIは、主翼の前方にカナードが装備されています。
装備は他にも、機動性を高める推力偏向ノズルや、フェーズドアレイ式の高性能レーダーがあります。

カナードと推力偏向ノズルはどちらも機動力を高める装備でどちらか一方を備えている戦闘機は多いですが、Su-30MKIのように両方を備えている機体は少数です。
高い機動力を使って「コブラ」や「クルビット」といったものすごい機動飛行を行うこともできます。

優れた装備を持つSu-30MKIは「フランカー」シリーズでは最強格の戦闘機であり「F-15やF-2より強いのでは」という人もいるほどです!

ちなみにSu-30MKIの「MKI」とは、「Modernizirovannyi Kommercheskiy Indiski」の略で、
ロシア語でインド向けの近代化改修モデルであることを表しています。

到着したSu-30MKIは、消防車による放水の歓迎を受けていますね。

Su-30MKI、4機揃いましたね。
これで飛来予定機はあと、C-17が1機とIL-78が1機になりました。

航空自衛隊の隊員の皆さんが部隊の旗を出してお出迎えしていますね。

時刻は15:00、スカイマークの737-800が着陸してきました。

神戸空港からの到着です。
百里基地には民間の茨城空港が併設されており、スカイマークが就航しています。

先ほどのC-17やSu-30MKIとは逆向きに降りてきましたが、空港が空いていて、風向・風速などの気象条件をクリアすれば、パイロットや管制官が滑走路の向きを選んで今回のように着陸することもあるようですね。
百里基地(茨城空港)では民間側の並行誘導路が無い関係で、今回のような南向き進入の方が都合がよいのだと思われます。

茨城空港へは、少し前は東京駅からの直行バスが格安で運行されていたので、南関東からでも割と利用の選択肢に入る空港でしたが、最近は運休になってしまっています。

とここでIL-78に関して、百里機基地に向かう途中、那覇空港に着陸していることが判明しました!
C-17やSu-30MKIより遅れて到着するみたいなので、今日百里基地で見るのは難しそうです…

IL-78は、ソ連のイリューシン設計局が開発した空中給油機です。
燃費が悪くてうるさい低バイパスターボファンエンジンを搭載しています!
IL-78も割と注目していたんですが、見るのはまた今度になりそうです。
画像引用元

さて、C-17グローブマスターIIIの2機目が着陸してきました。

ちょうど出発したスカイマークとのツーショットが実現しました!

というわけで今回は、茨城県の百里基地に飛来したインド空軍の飛行機を紹介しました!

ご覧いただきありがとうございました!

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